足の裏の母趾球の痛みと思われます。今回は母趾種子骨障害についてお話ししましょう。足の裏には指を曲げる筋肉(短母趾屈筋)がありますが、この筋肉の働きを高めるために筋肉の中に種子骨というものがあります。母趾以外にもあり膝蓋骨(お皿の骨)も種子骨の一つです。
この母趾種子骨障害は陸上や剣道、体操など足に地面からの衝撃が直接伝わるスポーツでよく見られます。症状は歩行やランニング時の痛み、圧痛(押しての痛み)、母趾を反らした時の痛みがあります。レントゲンを撮ると種子骨が分かれていたり、骨折していたりすることがあります。
治療は痛みを取るために塗り薬を塗ったり、リハビリで低周波の治療などを行いますが、母趾のストレッチも有効です。母趾球への負担を減らすためにインソール(足底版)を作ることもお勧めします。レントゲンで骨折を認めてもギプスなどの固定は必要ありませんが、骨がくっつくことは少ないと思います。
痛みが強くリハビリなどでも改善しない場合は手術となります。手術は骨を取ってしまいます。取ってしまってもあまり支障はありません。2カ月で復帰できます。
痛いのを無理して競技を続けることだけはさけた方がいいでしょう。 |