膝が痛く病院で「たな障害」と言われました。くわしく教えて下さい。 
(中2女子、バレー部)

たな障害(膝の痛みの原因の1つ)

「たな障害」は、以前は原因不明の膝痛と見なされていましたが、現在は関節鏡の普及に伴い、原因が明らかになりました。今回はこの「たな障害」についてお話します。

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 日本人は50%に「たな」があると言われています。膝蓋骨(皿の骨)と大腿骨の間に滑膜性のヒダがあり、関節鏡で見た時に神棚の棚のように見える事からこの名前が付きました。バスケット、バレーなどジャンプする動作が多い種目の選手に見られます。
 症状は膝蓋骨の内側の痛みで、多くはスポーツで膝を深く曲げる事がきっかけになり痛みが出ます。指で
押すと痛みがあり、ひっかかる感じもあります。自転車を強くこいだり、しゃがんだ状態から立ち上がると、特に痛みが強くなります。一度炎症を起こすと、腫れて厚く硬くなり益々痛みが強くなります。皮膚の上から「たな」が触れたり、膝の屈伸でポキッと音がする事もあります。
 治療は低周波をかけたり湿布を使用しますが、膝を深く曲げない事が重要です。それでも痛みが強くなり
日常生活にも支障が出るようなら、手術をした方がいいでしょう。関節鏡で見ながら手術をするので、手術
のキズは7o程で2カ所だけで済みます。術後の外観はあまり気にならないと思います。
 術後のリハビリは、翌日から普通に歩き、1カ月でジョギングを開始、1カ月半で完全復帰できるでしょ
う。
 痛みが強かったり経過が長いようでしたら手術をお勧めします。