テニスの素振りを繰り返しやっていたら、薬指の曲げ伸ばしでポキポキひっかかるようになりました。くわしく教えて下さい。(高校1年女子、テニス部)

ばね指

これはばね指だと思われます。今回は、ばね指についてお話ししましょう。

ばね指とは指を曲げる腱(屈筋腱)の腱鞘炎の事です。腱鞘と言うのは手の平から指にかけていくつかあり、屈筋腱の浮き上がりを抑えたり、少ない腱のスライドで指が大きく動かせる役割を果たしています。ばね指(腱鞘炎)の原因としては

images@腱鞘の肥厚
A腱自体の肥厚、あるいはその両方の場合があります。


症状は指の曲げ伸ばしの時に、ある一定のところでひっかかりが生じます。指を伸ばして行くと時にポキンとなるので、ばね指と呼ばれます。指に抵抗をかけたり、手の平の腱鞘を押しながら曲げ伸ばしをすると痛みが強くなります。
 原因は手の使い過ぎや繰り返し強い外力が加わる事などの機械的な刺激によるものが多いです。
スポーツ種目ではラケットなどを使うテニス、ゴルフ、バトミントンなどに多く、スポーツによるばね指は、中指と薬指に多いのが特徴です。
 治療は原因となったスポーツの中止は当然必要ですが、手を使わずに走ったり筋トレをしたりと言う事は、全く制限なくやって構わないでしょう。指を伸ばすストレッチはゆっくり多少の痛みを感じながらもやった方が良いでしょう。その他に痛み止めの入った塗り薬やリハビリで温熱療法やレーザーが効果的です。中高年の方で注射をする方はいらっしゃいますが、ご相談の方は年齢が低いのでお勧めは出来ません。若い人で手術をする事はほとんどなく、リハビリで治りますので過度な心配はご無用です。