関節の中に骨から剥がれた遊離体があるものを関節遊離体もしくは『関節ねずみ』と言います。
今回はこの事についてお話しましょう。
関節遊離体のことを【ねずみ】というそもそもの理由は、関節の中を自由にちょろちょろと動き回るため【ねずみ】と言われるようになり
ました。関節遊離体が起こる原因はいろいろありますが、捻挫だと思っていて実は関節内に骨折があり、それが原因でねずみになる事が多いです。関節にはさまって痛みが出てわかる事が多いのですが、全く症状がなくたまたま別の事でレントゲンを撮った時にわかる事もあります。中心部に骨の成分があればレントゲンに映りますが、軟骨だけでできている遊離体は映りませんので、MRI検査が必要になります。関節遊離体がはさまってしまうと関節が動かなくなります。これをロッキングと言います。
治療は症状がなければ何もしなくて大丈夫ですが、頻繁にはさまったり、はさまったままはずれなくなった時は手術の適応になります。手術は遊離体が小さければ関節鏡での摘出が可能です。大きいものは直径2cmにもなりますが、一番近い場所を切開して行なえばそんなに大きな傷跡が残る事はありません。
術後のリハビリは動かすのは早めに行ない、痛みが取れるまでは松葉杖を使用します。4週でジョギングを開始し8週で復帰できるようになるでしょう。1個だけでなく2〜3個のこともありますので、手術をするならMRI検査は必ず行なった方が良いでしょう。 |