腰を直接強打した場合、腰椎の横突起(おうとっき)を骨折する事があります。スノーボードで受傷し来院される方もいらっしゃいます。
今回は腰椎横突起骨折についてお話ししましょう。
腰椎には横突起という骨の突起があり、この突起は背筋の中に埋まっていて、背筋等の筋肉の力を腰椎に伝える役目をしています。腰を直接ぶつけたり、強く捻ったりするとこの横突起が骨折することがあります。症状は腰痛、圧痛(押しての痛み)、動いての痛みがありますが、神経を痛める事はほとんどないので、足のしびれや麻痺が出る事はありません。
診断はレントゲン検査で容易にわかります。
治療は腰の安静です。
コルセットや腰部固定帯(腰痛ベルト)で固定をします。痛みを軽くするために低周波の治療や湿布をしますが、痛みが強い時には痛み止めの飲み薬を使うといいでしょう。骨折部が開いていなければ骨癒合(骨がくっつく事)が期待出来ますが、筋肉に引っぱられて離れてしまっている場合は骨癒合の期待はしにくいです。ただ骨癒合しなくても機能的には支障はないと思いますが、慢性腰痛の原因になる可能性があります。
基本的には2〜3カ月で元の競技に完全復帰できるので、無理をしない事が大事です。 |