筋肉がつってしまう事を「こむら返り」と言います。筋肉が勝手に収縮し、自分ではコントロールできずに収縮を続け、とても痛いものです。
今回はこむら返りについてお話ししましょう。
こむら返りは全身の筋肉に起こる可能性がありますが、特にふくらはぎ(腓腹筋)やもも裏(ハムストリング)、足の趾(屈筋腱)に多くみられます。原因としては、元々病気があって起こるものとスポーツをしている時に起こるものがあります。病気が原因の場合は筋酵素の欠損によるもの、神経障害や甲状腺機能低下症、糖尿病などがありますが、いずれにしても比較的まれです。日常的には、脱水や血液中のカルシウムの低下などの電解質異常によって起こります。
スポーツの場合は、大量に汗をかくことで脱水症状や電解質異常になり、こむら返りを引き起こします。予防としては電解質の入ったスポーツドリンクをしっかり摂る事、運動前後のストレッチを多めにし、疲れが残っている時はお風呂の中でマッサージをする事も良いでしょう。夜中につりやすい方は、寝る前にコップ1杯のスポーツドリンクを飲んで寝る事をお勧めします。高齢者の場合、日常的に疲労が蓄積し、さらに夜中にトイレに行くのがイヤなために水分制限をして脱水気味になり、寝ている時にこむら返りを起こしてしまいます。
対処法は簡単です。つってしまった筋肉は痛くてもストレッチをして伸ばす事です。この時、つった筋肉の反対側の筋肉に力を入れると良いでしょう。痛みは2〜3日残る事がありますが、それ以上かかる場合は整形外科を受診した方が良いでしょう。また、精神的に緊張している時につり易く、練習の時は何ともないのに大きな試合ではつってしまう事もあります。
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